HP製のPCでWindowsからBIOSの設定を変更する

投稿者: | 2020年9月16日

HP製のPC・ワークステーションのBIOS設定を,Windows上から変更するためのHP謹製ユーティリティ “HP BIOS Configuration Utility (BCU)” の使い方をメモ.

BCUが使える製品は,HP製のデスクトップPC・ノートPC・ワークステーションだと公式サイトには書いてあるが,具体的な製品リストは示されていない.BCUのマニュアル(HP BCU User Guide)には,”First Edition: May 2012″とあるので,それ以降の対象製品郡であれば恐らく利用可能だと推測している.
BIOSを操作するユーティリティなので,万が一互換性が無い機種でなんとなく動いてしまった場合には非常に面倒なことになる可能性もあるので注意が必要である.
この記事は,Z440上のWindows10 1909で確認した動作を基に書いている.

  1. インストール
    上記の公式サイトからインストーラをダウンロードし,ダイアログに従ってインストールする.
    インストールが終わっても,デスクトップアイコン等は追加されないのでインストールしたフォルダへ移動する.
  2. 動作確認
    インストールしたフォルダで,管理者権限でPowerShellを開き,User Guideにあるコマンドを実行してみる.ここでPowerShellが管理者権限でないと,コマンド実行が別プロセスで行われて一瞬で実行結果が表示されたコマンドプロンプトが閉じてしまう.その場合エラーメッセージも表示されないようである.
    まずは現在のBIOS設定の取得など,変更を加えないコマンドを試すのが良いだろう.例えば
    BIOSConfigUtility.exe /GetConfig:"filename.txt"

    とすれば”filename.txt”にBIOS設定一覧が保存される.
    任意の項目の設定を確認するには
    BIOSConfigUtility.exe /getvalue:”NAMEofVALUE”

    とすればNAMEofVALUEに該当する設定項目の状態だけを確認できる.指定する設定項目の名前は /GetConfig:”filename.txt” で取得したものを使用すれば良さそうである.
    ついでに,任意の項目の設定を変更するには
    BIOSConfigUtility.exe /setvalue:”NAMEofVALUE”

    とすれば良いようだ.
    実行結果は基本的にテキストファイルへ保存されるようで,権限不足やファイル名などの問題でファイルの作成・書き込みができないとエラーが出る.
    結果の保存がエラーになっても,実行結果はプロンプトに表示されるし,BIOS設定の変更も適用されているようである.
    ちなみに,
    BIOSConfigUtility.exe /setvalue:”Intel VT for Directed I/O (VT-d)”

    を実行したら,”Intel VT for Directed I/O (VT-d)”という名前のファイルを作ろうとして以下のエラーを吐いた.
    ERROR msg="Get BIOS configuration failed, unable to open output file" 

    名前に”/”が含まれているファイルを作ろうとしてエラーになったようだ… BIOSの項目名なんて最初から分かっているんだから,そのくらい対応して欲しいけれど…
  3. マシンの再起動 (BIOS設定変更の適用)
    果たしてこれが必要なのか分からない.だが,BIOSの設定を変更したので恐らくマシンを再起動し,OSに変更したBIOS設定を読ませる必要があると思われる.

いきさつ(なんでこんなことしたのか)
新型ウィルスのせいで研究室から締め出されていて,完全リモートでワークステーションのIntel VT-x を有効にしなければいけなかった… つらい(´・ω・`)

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